こんにちは。
加藤弓絵です。
Netflixで話題になっている『地面師たち』
ご覧になりましたか?
わたしは全7話、連続で観てしまいました。
いや〜、面白かった!
ハリソン、無情すぎてこわい。
地面師という、土地の所有者になりすまして不動産詐欺を行う集団が、大手不動産会社を相手に巨額の詐欺事件を仕掛ける、、、というストーリー。
実際にあった積水ハウスの不動産詐欺事件がモデルになっています。
ストーリーが面白いのはもちろん、豊川悦司、綾野剛、ピエール瀧、北村一輝、小池栄子、山本耕史、リリー・フランキーなどなど、豪華なキャストになっています。
観ていてハラハラ、ドキドキしっぱなし。
全7話を一気にしてしまった、という人も続出しています。
この『地面師たち』がヒットしたのは、豪華キャストやストーリーの面白さ、編集スキルの高さなど、様々な要因があると思います。
そこで、この記事では『地面師たち』が、なぜこんなにも多くの人の興味を惹きつけるのか?
ストーリーに隠された、誰もがハマってしまう心理的な仕掛けの側面から考察していきます。
誰もがハマってしまう心理的な仕掛け
ハリウッド映画では、特に冒頭10分おいて「人間の脳が抗えない3つの強烈な仕掛け」が、ほぼすべての映画で使われています。
- 高音量のサウンド (Loud Sound )
- セクシャルな要素 (Sex)
- 死や危険な状況 (Death)
この3つの要素は、人間の脳の仕組み上、強烈な刺激を与えることができるので、人がこれらの刺激に対抗することは困難です。
『地面師たち』でも、この3つの仕掛けが頻繁に使われています。
まずは、ドラマ中に流れる音楽。
不穏な空気を表す低音のうねりや、事件が走り出すような疾走感がストーリーを引き立てていました。
俳優陣たちのアフタートークで、綾野剛が「劇中の8割は音楽がかかっていたんじゃないか」と発言していましたが、音楽によって視聴者の感情を昂らせ、思わずストーリーに入り込んでしまう演出が最高でした。
また、裏社会や人の欲望が描かれた作品なので、セクシャルなシーンも何度か出てきます。
キャストにはセクシー女優も起用していたそうで、性的な描写も強い興味づけの要因になっていました。
そして、劇中では死や危険に関するシーンも多数ありました。
豊川悦司が演じるハリソン山中が非道過ぎて、目を背けたくなるような場面も。
リリー・フランキー演じる辰さんの最後のシーンなんて、見ていてつらかった、、、
でも、見ずにはいられない。
こんな具合に、ハリウッド映画で使われている心理的な仕掛けが、『地面師たち』にはこれでもか、というほど盛り込まれていました。
暴力や過激なシーンも多いので、映像が苦手な方は書籍がおすすめです。
↓
https://amzn.to/4drzzgn
GDTの法則が詰まったストーリー
Netflix『地面師たち』(写真:Netflix公式サイトより引用)
もう少し細かく考察していくと、取り扱うテーマにも多くのハマってしまう心理的な要素が散りばめられています。
具体的にいうと、セールスライティングで使われる『GDTの法則』が使われているのを、所々に見ることができます。
『GDTの法則』とは、
人の本能にダイレクトに訴求させるライティングスキルのこと。
この法則を使うことで、ターゲットの感情を動かしたり、視聴者の感情に寄り添った文章を書くことができるようになります。
特に、『地面師たち』では、より強い欲求である「Desire(欲望)」と「Teaser(本性)」が描かれていましたよね。
GDTの法則については以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はどうぞ!
富・名誉
騙す側の地面師たち、騙される側の不動産企業の社長や社員たち、どちらも共に「富や名誉を手に入れたい」という強い欲求によって、登場人物たちは突き動かされています。
ドラマのセリフにもありましたが、「土地を手に入れたい」という欲求は、戦争と同じことだと。
土地を手に入れた結果、富や名誉を得たい、という本能的な欲求によって、多額のお金が動いていく人間の本能を逆手に、地面師たちが詐欺を働いていく様子が巧妙に描かれています。
性欲
ホストクラブやホテルでのシーンなどが度々、登場していました。
特に、世間と関わりを持たないお寺の尼さんが、性欲によって動いていた場面は印象的でしたよね。
こういった人間が抗えない欲求を刺激することによって、知らないうちにドラマに引き込まれていた、気になって次を見たいと思っていた、という演出をすることができます。
希少性
ドラマでは、土地を巡って争い合う様子が描かれています。
不動産会社同士の争い、地面師と企業の掛け合いなど、テンポの良いテーブルトークもドラマの見どころとなっています。
都会の限られた土地に希少性がつくほど、何十億という価格がつき、価値がどんどん上がっていきます。
地面師たちは、この土地の希少性を言葉巧みにターゲットに伝えることで、相手を騙していきます。
その結果、実際に55億円が騙し取られるという事件まで起こってしまいました。
反社会性
反社会性とは、世間では「やってはいけない」と言われるものが気になってしまう性質のこと。
ドラマには、裏社会、嘘、裏切りなど、たくさんの反社会性の要素が出てきます。
しかし、視聴者にとって、地面師たちが企業から次々にお金を騙し取っていく様子は、見ていて面白かったり、ストレスが発散される気持ちになることもあります。
作品では過激なシーンも多いですが、つい見たくなってしまう人間の心理が突かれています。
ビジネスに活用するとしたら?
リールやショート動画の再生数を増やす
リール動画やショート動画を作るときに、冒頭3秒に、GDTの法則の要素を入れた内容を持ってきてください。
なぜなら、多くの視聴者は、最初の2秒で半数以上が離脱し、3秒あたりから離脱率が減って、4秒で安定する傾向があります。
多くの人は動画を4秒見ると、惰性でそのまま見続けます。
つまり、最初の3秒でGDTの法則を盛り込み、視聴者を惹きつけることで、動画を見てもらいやすくなるということです。
- 驚きの事実が発覚!覚悟のない人は見ないでください。
- 禁断のテクニック!トップ営業だけが知る、本当は教えたくないセールスの秘密
- 裏ワザ公開!バレずに副業で月10万稼ぐためのグレーな方法
GDTの法則を使う際の注意点
過度に刺激的な内容や不適切な表現は、反感や不信感を招くリスクもあります。
そのため、対象となる読者層の価値観や感性などを考慮して、視聴者にあった欲求を引き出す内容を心がけましょう。
特にTeaser(本性)は3つの中で最も視聴者の心を揺さぶりますが、使いすぎるとうさん臭くなってしまいます。
視聴者の心理を深く理解し、欲求に訴えかけることで、うまく活用してください。
まとめ 心理的効果を知って、仕掛ける側になろう
いかがでしたか?
世の中でヒットしているサービスや商品には、どんな心理的要素があるのか?を考察していくことで、ビジネスのヒントになることもたくさん発見できます。
ユーザーとしてコンテンツを楽しむだけでなく、自分が仕掛ける側に回ってみると、様々な気づきがあるはずです。
まだ『地面師たち』をご覧でない方は、ぜひ心理的な仕掛けも意識しながら、Netflixで観てみてくださいね!