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FIREはやめた方がいい?早期リタイアした人のリアルな声

数年前に、FIRE(=Financially Independence Retire Early 経済的自立と早期リタイア)という言葉をよく聞きましたよね。

有名なところだと、タレントの厚切りジェイソンさんが有名です。

仕事しなくても一生安心して、家族を養いながら暮らせるだけの経済力があるなんて、羨ましい!

と思いますよね。

 

わたしの知り合いにも、40代後半で資産を築き上げて、15年ほど前に早期リタイアした人がいます。

この知人はFIREした後、海外のいくつかの国に拠点を置きながら、各国の一番いいシーズンに訪れ、そこで数ヶ月過ごすといった生活しています。

ちょうど先月、帰国した際にたくさん話を聞いてきたので、今回の記事では、実際にFIREした人の生活や価値観についてお届けしたいと思います!

FIREはやめた方がいい?

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FIREに憧れる人がいる一方、FIREはやめた方がいい、という意見もあります。

なぜなら、経済的自立はいいとして、早期リタイアしてしまうと、人はやることがなくなり、何もしなくなり、精神状態も悪くなる、という理由です。

 

実際に、多くのビジネスリーダーたちが絶賛する著書『時間最短化、成果最大化の法則 1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』を書いた、株式会社北の達人コーポレーション代表の木下勝寿さんも、こんなことを言っています。

今、FIREが若い人たちの間で流行っている。

(中略)

私は経済的自立はいいが、早期リタイアはやめたほうがいいと思っている。

人間、やるべきことがなかったら、本当に何もしなくなるし、精神状態も悪くなる。

知人にもFIRE状態の人が何人かいるが、楽しそうには見えない。

確かに、かつてわたし自身も会社員を辞め、専業主婦になった時、時間はたくさんあるのに結局ダラダラしてしまって、結局「忙しい」と感じていたことがあります。

働いていた時の時間の使い方をキープできれば、もっと有意義な生活ができたと思いますが、普通の人にはこれがなかなか難しいですよね。

FIREした人の実態

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実際に、FIREした知人に聞いてみると、十分な資産は築いたものの、楽しそうにしている日本人はあまり見かけない、ということでした。

この知人はサーフィンをするので、海外のサーフスポットのベストシーズンに合わせて、生活の拠点を数ヶ月ごとに変えているライフスタイルを10年以上送っています。

各国ごとに、仲の良い知り合いもいるそうですが、日本人とはほぼ付き合いはないということでした。

日本人にはFIREは向いていない?

なぜかというと、日本人は40代、50代で一生暮らしていける資産を築き、早期リタイアをしても、その後、何をしたらいいのかわからなくて、退屈してしまう人がほとんどだというのが理由です。

北の達人の木下さんと同じことを言っていますよね。

 

この知り合いのライフスタイルに憧れて、これまでにも何人か資産を築いた人たちが、海外に住む知人のもとを訪れたそうです。

しかし、彼らはずっと日本のビジネス世界で生きてきたため、海外の人とコミュニケーションがうまくとれない人が多いそうです。

 

たとえば、海外では初対面の人に自分の職業を言ったり、相手の仕事について聞くことはあまりないらしいのですが、日本人の場合はまず最初に「投資家をやっている」「ビジネスオーナーだ」という自己紹介をする人が多く、それに対して、海外のお金持ち達から、しらけた目で見られてしまうのだとか。

結局、仲のいい人ができずに、みんな帰国していった、と話していました。

 

また、遊びをするといっても、多くの日本人男性のビジネスマン達は、海やアウトドアではなく、キャバクラへ行ったり、経営者同士で夜の街で遊ぶ、というような遊び方が主流なので、平日の日中にどう遊んだらいいのかわからず、FIREした後は同じような遊び相手もいないようです。

日本人がFIREしても楽しくない理由は「承認欲求」

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ここまで、FIREした後の人たちについてお伝えしてきました。

せっかく早期リタイアを目指して、生活のほとんどをビジネスに費やしてきても、楽しくなければ本末転倒ですよね。

 

では、なぜ日本人はFIREしても幸せになれないのか?

その理由の一つに、「承認欲求」があります。

『承認欲求』とは、誰もが持っている「 自分を理解して欲しい、わかってほしい」という、相手に対する欲求のひとつです。

承認欲求が強いと、負けず嫌い、競争心が強いなどの傾向も高い人が多いので、それが仕事へのモチベーションや行動力にもなります。

 

その結果、ビジネスで大きな成果を生み出すこともできます。

しかし、メリットもある反面、人から認められたい、自分を受け入れて欲しい、という欲求を満たすことに、こだわりが強くなってしまいがちな側面もあります。

 

すると、人から認められるために、ブランドや高級車など高額なもので身の周りを固めたり、ステイタスを保つために高級なお店に通い続けたり、などといった行為で、承認欲求を満たそうとしがちです。

特に、日本の場合は、周りや他人を優先する教育が続いているので、自分の本音や意見がわからない大人も多いです。

だから、ビジネスで成功を収めて、十分な資産を築き、早期リタイアしたとしても、自分のやりたいことがわからなくなってしまう日本人がとても多いのです。

アドラー心理学は承認欲求を否定する

300万部を突破したアドラー心理学の入門書「嫌われる勇気」では、承認欲求を否定しています。

著書の中に登場する賢人は、こう語っています。

たとえばあなたが職場でごみ拾いをしたとします。それでも、周囲の人々はまったく気づかない。あるいは、気づいたとしても誰からも感謝してもらえず、お礼の言葉ひとつかけてもらえない。さて、あなたはその後もごみを拾い続けますか?

われわれは「他者の期待を満たすために生きているのではない」のです。

他者から承認してもらおうとするとき、ほぼすべての人は「他者の期待を満たすこと」をその手段とします。適切な行動をとったらほめてもらえる、という賞罰教育の流れに沿って。

しかし、たとえば仕事の主眼が「他者の期待を満たすこと」になってしまったら、その仕事は相当に苦しいものになるでしょう。

なぜなら、いつも他者の視線を気にして、他者からの評価に怯え、自分が「わたし」であることを抑えているわけですから。

つまり、これをビジネスで考えた場合、他者から承認してもらうためにビジネスしていないだろうか?と自分に問いかけてみる必要があります。

 

そして、承認欲求も、もとを辿れば、親から褒めて欲しかった、自分を理解して欲しかった、という小さな欲求からスタートします。

幼い頃の自分が、兄弟や他の人ばかり褒めて自分のことは褒めてくれない、親は自分のことをわかってくれない、と認識したことにより、認めてもらうためにすごい自分になろう、と承認欲求を満たすために行動し始めます。

すると、大人になっても無意識のうちに、子どもの頃のように「親(=周りや世間)から褒めて欲しい!」と欲して、行動を繰り返していきます。

その結果、たとえ資産を築き上げたとしても、その先に幸せになることが難しくなってしまうのです。

まとめ ゴールを決めることが大事

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では、豊かになりながら幸せを手に入れるには、どうしたらいいのか?

それは、ビジネスに限らず、ゴール設定をしておくことです。

つまり、FIREがゴールなのではなく、FIREの先にどんなライフスタイルを叶えたいのか?というゴールを決めることが大切なのです。

日々ビジネスをしていると、つい目先の売上や、SNSのいいねの数などに囚われてしまいます。

しかし、自分が何のためにビジネスをしているのか?
それを常に、自分に問いかけてみてください。

お金だけではない、人生の目的が見えてくるはずです。

では、本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました!